虫歯はある程度進行しないと、「しみる」「痛い」といった自覚症状があらわれません。そのため虫歯の存在に気づくのが遅れ、症状が深刻になってから歯科医院にやむなく通う――そういった方が多いのが現状です。ある程度進行してしまった虫歯は、自然に治ることはありません。しかし、早期に発見できれば痛みをほとんど感じることなく治すことができる病気でもあります。
症状が深刻化すると痛みがひどくなり、時間も費用もかさんでしまします。できるだけ早めに歯科医院を受診するのはもちろん、虫歯や歯周病の予防のために定期検診を受けることをおすすめします。
- 痛みが生じていなくても症状は悪化する
- 安静時に何もしていなくても激しい痛みに襲われる
- 根元まで虫歯の症状が達すると治療が難くなる
- 治療による痛みが増し、身体的な負担が増える
- 通院する回数が増え、治療期間が長くなる
- 治療費の負担が増える
根管(こんかん)治療とは、虫歯が進行した部分の神経を除去し、管(根管)の内部を洗浄・消毒して薬剤を詰める方法です。根管に薬剤を詰めて密封し、そこに被せ物を取りつけることで再び歯の機能を取り戻すことができます。症状が神経にまで到達した虫歯をそのまま放置しておくと、やがて抜歯しなければならなくなります。根管はとても細く複雑な構造のため、治療は難しく、再発や再手術のリスクも高くなるので、そうならないように早期治療に努めましょう。
歯周病は、自覚症状があまりないうちに進行してしまう病気です。歯ぐきの炎症から始まり、症状が悪化すると顎の骨が溶け、最悪の場合は歯が抜けてしまいます。初期段階では気づかないことが多く、いつの間にか重症化しているケースも少なくありません。
日本の成人の約8割は、歯周病または歯周病予備軍であるといわれています。また、大人の病気と思われがちですが、最近では小中学生でも発症するケースも見られるようになっています。気になる症状がありましたら、稲城市向陽台にある歯科医院「向陽台総合歯科」になるべく早めにご相談ください。
歯周病、あなたは大丈夫ですか? まずはこちらでセルフチェックしてみましょう。
歯周病は、その進行状況に応じて「軽度歯周炎」と「中等度歯周炎」と「重度歯周炎」の3段階に分類されます。それぞれの症状と治療法は次の通りです。
軽度歯周炎
症状 |
歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)が少し深くなります。歯ぐきに軽い炎症が起き、歯みがき時に出血が見られることもあります。痛みはまだありません。 | |
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処置・治療法 | 歯みがき指導 |
毎日の歯みがきは、歯周病の治療に欠かせません。患者さま一人ひとりに適した歯みがき方法を指導しますので、しっかり身につけましょう。 |
スケーリング |
「スケーラー」という専門器具を使い、毎日の歯みがきではなかなか落とせない歯垢や歯石を取り除きます。 |
中等度歯周炎
症状 |
歯周ポケットがさらに深くなり、炎症が進行して歯を支える顎の骨にまで達した状態です。歯がグラつき始め、歯ぐきが腫れて出血も見られ、歯が浮く感じや口臭も出てきます。 | |
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処置・治療法 | ルート プレーニング |
「キュレット」という器具を使い、スケーリングでも除去しきれない歯ぐきの深い部分に付着する歯垢や歯石を取り除いた後、歯の表面をなめらかにします。 |
フラップ手術 |
局所麻酔後に歯肉を切開します。そして歯周ポケットの奥深くに付着している歯垢や歯石及び感染した組織を除去し、処置後に歯肉を縫合します。 |
重度歯周炎
症状 |
歯を支える顎の骨の半分以上が溶けた状態です。歯ぐきが下がって歯がグラつき、膿が出て、痛みや口臭がきつくなります。さらに悪化すると、周囲の骨に拡大して歯が自然に抜け落ちることがあります。 | |
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処置・治療法 | GTR |
歯周病菌に汚染された組織を取り除いた後、「メンブレン」という特殊な膜を挿入して歯周組織の再生を促す治療法です。この膜は再生後、取り除きます(自然に吸収されるタイプもあります)。 |
エムドゲイン法 | 歯周病で破壊された歯周組織の再生を促す治療法の一つです。感染部分を切除した後、「エムドゲインゲル」という薬剤を塗布し、切開した歯肉を縫合します。 |